「GR DIGITAL II」のサイトには「思想の継承と、道具としての成熟」というキャッチコピーが書いてあるが、まさにその通りで、劇的な変化ではないけれども、着実な進化を遂げている。具体的には、画質の向上、高感度域のノイズの低減、手軽に水平が取れる電子水準器の搭載、思い通りの絵が作れるマイセッティングボタンの採用等々。文字で羅列すると一般的なデジカメのモデルチェンジと変わらないように思えるが、決定的に異なるのは、GRにおける進化は見た目(=デザイン)がほとんど変わらないということ。初代を使っていた私でさえ、新旧の2台を並べられたら、遠目にはまったく区別がつかないほどだ。
モデルチェンジでここまで見た目を変えないというのは、かなりの英断だと思う。というか、そもそも、初代「GR DIGITAL」どころかその源流である「GR1」以来、このシリーズにおける基本デザインはまったくといっていいほど変わっていない。それだけ最初のデザインの完成度が高かったということなのだろうし、ユーザー側も「進化」は望むが「変化」は望んでいないということなのかもしれない。
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