TOP > monobook > Vol.04 アランミクリ【珠玉のアイウェア】
珠玉のアイウェア
 今回はメガネを取り上げたいと思う。にもかかわらず、のっけから恐縮だが、私の視力はまったく悪くない。メガネもコンタクトも無縁の生活を送っている、ということを前置きしておく。

そんな私が以前から気になっているアイウェアブランドがある。それがアラン ミクリだ。アラン ミクリは、パリの専門学校でメガネ作りを学んだ同氏によって1978年に設立されたフランスのブランド。デザイン性に富み、オリジナリティあふれるメガネを次々に発表し、アイウェア業界のみならずファッション業界にも多大な影響を与えてきた。また、そのクオリティの高さから、世界中のセレブリティに愛好者が多いことで知られている。

そんなアラン ミクリを、裸眼の私がなぜ気になっているかというと、他のブランドにはない「造形美」と「色彩美」を備えているから。素敵な服や靴、あるいはデザインの優れた家具や文房具に出会ったときに感じる、ハッとする美しさ。それがアラン ミクリのメガネにはある。だからこそ、普段はメガネを掛けない私の興味をそそるのだ。

そのデザインや色合いを“奇抜”と捉える向きもあるかもしれない。たしかにアラン ミクリのメガネは、前衛的なデザインやヴィヴィッドな色合いが多いのは事実だ。しかし、実際掛けてみると、その人の顔にすんなりと収まってしまうところが、アラン ミクリの凄いところ。 私のまわりにも愛好者が何人もいるが、彼らが愛用するアラン ミクリは、不思議と顔の一部として完全に同化している。メガネ自体は、アヴァンギャルドなデザインだったり色だったりするにもかかわらず、である。もちろん、掛け心地もすこぶる良い、らしい(どうしてもここだけは伝聞形になってしまうのだが)。

いつか私がメガネを掛けることになったら、迷わずアラン ミクリを選ぶだろう。色やカタチのバリエーションが膨大ゆえ、1本に絞り込むのが難しそうではあるのだが、その選ぶ過程さえも楽しんでしまいたい。
purple collection
m/touch
Starck Eyes
[左] 紫をテーマにした「purple collection」。しなやかなアセテートを彩る透明感のある色合いが美しい。alain mikli「purple collection」¥55,650 [中]視覚障害に対する人々の意識を高めるためにデザインされたコレクション「m/touch」。フレームの売上の10%が財団法人日本盲導犬協会(JGDA)に寄付される。テンプルには「mikli」の点字入り。m/m「m/touch」¥23,100  [右]デザイン界の巨匠フィリップ・スタルクとのコラボレーション。人間の肩の関節をモデルにして開発されたヒンジを採用し、しなやかなフィット感を実現。「Starck Eyes」 ¥56,700
[問い合わせ先] ミクリ ジャポン Tel.03-3401-7981



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