2008年11月28日、日本初となるイッタラの路面店が東京・銀座にオープン。今回取り上げたTEEMAのイエローカラーは、そのオープン記念として用意された国内先行販売アイテム。私はイッタラ製品のなかでも、とりわけこのTEEMAが好きだ。一見何気ないシンプルなデザインなのだが、日常的に使っていてとても気持ちがよく、またスタッキングして食器棚に収めたときの形状も実に美しい。だから困ったことに、いくつあってもまた欲しくなってしまうのだ。なお、デザイナーのカイ・フランクがTEEMAをデザインしたのは1950年代のことだという。50年ほど経た現在でもまったく色褪せないモダンな美しさを放っているのは驚くほかない。
　最後に余談を。私は５年前に本国フィンランドにあるイッタラの工場を訪れたことがある。お目当ては、工場に併設されている「ファクトリーアウトレット」。いわゆるB級品が驚くほど低価格で販売されており、しかも日本未発売のアイテムも多数。狂喜乱舞した私は大量に購入したものの、かなりの重量かつ割れ物ゆえ日本に持ち帰るのに苦労したことを思い出す（思えば、そのとき買った食器の多くはTEEMAだった）。以来、それらは私の日常に欠かせないものとなり、今日も変わることなく食卓に並んでいる。