お店選びを任せられる事が多いんですけど、お店選びって大変ですよね。大切な誰かを連れて行くとなると、特にそう。料理や雰囲気、何かを気に入ってもらわないと・・・。気に入ってもらえないと、自分のセンスを否定される気がして(笑)。
男性は大変ですよね。女性と行く場合、エスコートする場合がほとんどですよね?自分のセンスが試されるというか(笑)。初めてのデートだと特に。あまり堅苦しくてもなんだし、でもカジュアル過ぎてセンスがないと思われても嫌だしとか考えて。頑張りすぎて、自分でハードルを上げてしまっても困りますよね(笑)。 最初のデートで女性をエスコートする時はどんなお店に行きますか?
~突然の吉瀬さんからの質問に戸惑いつつも~
FERIC編集部(以下F):美味しいお店か、雰囲気があるお店、どちらかが一方でも秀でているお店ですかね。
吉瀬さん(以下K):誘い方もありますよね。気楽に、美味しいお店に行こうよって言うのか、本気でデートに誘うのか?
F: 気楽に「あそこのお店美味しいから一緒に行きませんか」ですかね。誘い方としては・・・
K: そういう風に誘われた時は、なんかそういう事なのかな?って思っておいた方が良いんですね。「美味しいよ」って誘われる時は、下心がある感じ、勢いで(笑)。
F: 下心か恋心かは、わかりませんよ・・・・・・
K: そうですよね、下心とは限らないですよね(笑)。
何気ない会話の中で、以前自分が行って合わなかったお店を「あそこ美味しいから行こう」って誘われても、「ああ、そうなんですか」って言いながら、心の中では「私には合わなかった・・・」って(笑)。そういうお店にエスコートされたら、この人、私とは合わないかもって思ってしまうかもしれません。でも、新しく出来たお店で、「ちょっと冒険で、行ってみない?付き合ってよ」っていうのだったら、全然良いよ、みたいな。
「食」って合う、合わないがはっきりしますよね。誘い方とお店選びってコミュニケーションの場を選ぶ訳ですから、難しいですけど、大事ですよね。
インタビューを終え、小野さんがもてなしてくれた料理は、「茶豆」、「タコの桜煮」、「ミニ雲丹丼」、「鱧の焼き霜」、「紀州勝浦の大トロ、マコガレイ、赤貝」。どれも本日築地で吟味した、鮮度が良く美味しい素材を使った逸品。そう、「鮨小野」は毎朝仕入れたとびっきりの食材を使ったおまかせ料理で私達に甘美な食空間を提供してくれるのだ。なかでも小野さんが「このウニはどこ探してもうちだけでしか食べられないと思いますよ」と言って供された「ミニ雲丹丼」は、2種類の濃厚な美味と、口の中に広がるほのかな磯の香りのバランスが絶妙な一品だった。
茶豆 |
タコの桜煮 |
ミニ雲丹丼 |
鱧の焼き霜 |
紀州勝浦の大トロ マコガレイ、赤貝 |
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甘美な食空間を堪能し「鮨小野」を後にして思ったこと。
大切な人を連れて行くお店は自分のセンスを写す鏡なのかもしれない。そして、そんなお店を気に入ってくれる人、同じ感性を持つ人が本当に大切な人なのかもしれない。
まずは、美味、空間、そして人。本当に自分に合う全体バランスを持ったお店を知っておきたい・・・・・・、そう思うインタビューとなった。
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