TOP > Watch > ネクスト・ウォッチ カタログ > 歴史や意匠を現代に伝えるブライトリング『モンブリラン』

ブライトリング『モンブリラン』


  大切な方から譲り受けた、1960年代に製造されたブライトリング『ナビタイマー』を持っていて、自動車での長いツーリングの時には、このモデルかロレックス『デイトナ』、オメガ『スピードマスター』をよく使います。あくまで主観ですが、いずれも腕時計サイズ内に表記されたタキメーターなどの数字を読むのは面倒で、平均時速や燃費を割り出したりはしないので、クロノグラフといった実用機種を選ぶのは気分的なものです。


  そういえば仕事における戦闘シーン、重要なプレゼンテーションの時なども、クロノグラフを着けたりします。

ブライトリング『モンブリラン』  愛用の『ナビタイマー』は名匠による定期的なメンテナンスを受けて、精度もクロノグラフの操作性も問題なし。誕生から半世紀も経るブライトリングの精密機器が、いまも元気に働いているのです。ブラックダイヤルで基本的に外装はマット仕上げ、キラキラ感が無くて、ラグジュアリーといった概念とは無縁。年月を経るごとに、使い込むにつれて、美しさに底が入り、インデックスのくすみや擦り傷さえも魅力のひとつとなるアイテムです。「機能の絶対的追求が結果として優れたデザイン性につながった」と思えるような意匠も大好きで、この点は歴代モデルから乗り継いできた、自動車のメルセデスS600の計器に通じる魅力を秘めています。普段見ることができないクロノグラフ・ムーブメントを何かの拍子に目にすると、400馬力を超える愛車のV12エンジンのように、緻密かつ圧倒的な迫力を伝えてきます。

  その『ナビタイマー』の意匠は現行モデルに引き継がれていて、人気シリーズとなっていることはうれしい限り。このように自社の歴史を大切にしつつ、進化していくブライトリングの姿勢は好ましく思います。

  こういった指針を強く感じるのが、1995年に登場したブライトリング『モンブリラン』シリーズです。

ブライトリング『モンブリラン』  ネーミングの「モンブリラン」とは、かつてブライトリングのファクトリーがあった、スイスの時計生産地として名高いラ・ショー・ド・フォンにある丘の地名。

  航空パイロットたちの計器となったブライトリングの名作の数々が誕生した特別な場所です。

  その地名を冠するブライトリング「モンブリラン」は、1940年代のクラシカルな意匠を継承し、現代の最新技術により高い機能を併せ持っています。

  さて、日本限定の本作は、昨年世界限定500本で発売された18KRG(レッドゴールド)ケースと同じ、現代ではやや小ぶりなケース径ですが、デイト表示機能を省略、一層シンプルな仕様。光源や比較の角度により表情を変える、クラシカルなブルースティール針を備えています。

  ストップウォッチ機能+積算計を備えるクロノグラフという、実用時計が好きな大人の男性にふさわしい仕様となっています。



【SPEC】
MONTBRILLANT 40s
モンブリラン40s
ムーブメントは、Cal.ブライトリング71(毎時2万8800振動。25石。クロノメーター仕様)。30分積算計、スモールセコンドを有するツーカウンター・クロノグラフ。ケース径38mm。30m 防水。18KRGケース。クロコ・ストラップ。日本限定100本。 147万円。2008年7月入荷予定。
(問)ブライトリング・ジャパン
℡03-3436-0011
松田朗 Akira Matsuda

ジャーナリスト まつだ あきら。東京ニュース通信社特派記者。雑誌『TVガイド』、『TVTaro』、『TVBros』などに携わる。1992年より雑誌『Begin』で時計の広告タイアップ記事を、『モノマガジン』、『VOCE』、『POPEYE』、『クールトランス』の時計特集などを。現在『時計Begin』での新連載、『ブルータス』などでの時計特集を準備。正規時計店の広告、タレントを起用するイベントなども手掛ける。