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ジャンリシャール【クロノスコープ“MVアグスタ”】


  ル・ロックル時計学校、シャトー・デ・モン時計博物館(ともにスイス)には、稀代の時計師ダニエル・ジャンリシャール氏の銅像が建っています。氏がジュラ地方に、時計産業の土台を築いた功績を称えるために。


  ダニエル・ジャンリシャール氏は17世紀後半、スイスのル・ロックル(ジュラ地方)に時計工房を設立し、時計用の工作機械を導入して近代的な分業制を行ったとされています。ファミリー経営により1960年代まで高品質な機械式時計を作り続けましたが、日本初のクオーツショックなどの影響で一時休業の憂き目に。そこに、スイス時計界の功労者である〈ジャンリシャール〉の名を後世に伝えるべく、名門時計メーカー、ジラール・ペルゴのオーナーであるルイジ・マカルーソ氏が立ち上がり、ブランドを再興。こうして1994年、時計ブランド〈ジャンリシャール〉は見事、復活したのです。

  現代に蘇った新生ジャンリシャール(本社所在地はスイスのラ・ショー・ド・フォン)が今春、ジュネーブで催された「SIHH」(高級時計サロン)で発表して、高級バイク愛好家や〈MOTO GP〉といったバイクレース・ファンたちを熱狂させたのが、写真のニューモデル〈クロノスコープ“MVアグスタ”〉。

  イタリアの高級バイクメーカー・MVアグスタとのコラボレーションにより誕生したモデルで、今冬に国内入荷予定。まさにタイムリーなアイテムです。

  特徴としては9時位置に配置されたインダイヤル(30分積算計)は、最高速度290km/hを誇るMVアグスタの新「ブルターレ」のスピードメーターがモチーフ。ベルトのデザインも同様で、実車のシートパターン・イメージに沿ったもの。ラバーコーティングされたSS(ステンレススティール)ケース&チタンベゼル・モデル(世界限定1,078本)。この限定総数についても、新「ブルターレ」の排気量(1078cc)にちなんでいます。


  一方、同じようにラバーコーティングされたSSケースに18KPG(ピンクゴールド)ベゼルを組み合わせたモデルは、最高速度にちなんで世界限定290本となります。

  かつてジラール・ペルゴが、フェラーリとのコラボレート・モデルをリリースして注目されたように、高級時計ブランドと自動車メーカーとのコラボレート・モデルは現在、雨後の竹の子のごとし。

  しかし今回のジャンリシャール〈クロノスコープ“MVアグスタ”〉は、時計と高級バイクとの本格的なタッグという新境地を切り開いているように感じます。

  バイク好きの方もぜひ、注目してください。




【モデル詳細】
ジャンリシャール クロノスコープ“MVアグスタ”
ラバー×SS(ステンレススティール)ケース&チタンベゼル・モデルは世界限定1,078本。102万9,000円。
ラバー×SSケースに18KPG(ピンクゴールド)ベゼルを組み合わせたモデルは、世界限定290本。150万1,500円。

【SPEC】
ケース径43㎜×43mm。厚さ13.55mm。自社製自動巻ムーブメントCal.(キャリバー)JR1030(JR1000ベース)搭載。100m防水。ねじ込み式リュウズ。無反射サファイア風防。カーボンファイバー・ダイヤル。色付きサファイアクリスタルケースバックにはMVアグスタのロゴが刻印。
(問)ソーウインド ジャパン(ジャンリシャール)
Tel:03-5211-1791
松田朗 Akira Matsuda

ジャーナリスト まつだ あきら。東京ニュース通信社特派記者。雑誌『TVガイド』、『TVTaro』、『TVBros』などに携わる。1992年より雑誌『Begin』で時計の広告タイアップ記事を、『モノマガジン』、『VOCE』、『POPEYE』、『クールトランス』の時計特集などを。現在『時計Begin』での新連載、『ブルータス』などでの時計特集を準備。正規時計店の広告、タレントを起用するイベントなども手掛ける。