TOP > Watch > ネクスト・ウォッチ カタログ > マニュファクチュールの威信を示す、オメガ『デ・ビル アワービジョン』の真価

オメガ『デ・ビル アワービジョン』


  父は『シーマスター』を愛用しましたし、自分自身も2006年4月の再会以来、『スピードマスター ムーントゥマーズ』とは片時も離れたことがありません。困難の渦中で出会い、このオメガのおかげで心に平安を取り戻すことができました。ですから自分にとって、このオメガこそが生涯を共にするワンオフ、幸運の女神なのです。かたちは人それぞれ違うでしょうが、心の持ちようひとつで機械式時計は、最強の味方になってくれることを実感しています。

  オメガといえば近年、本質である時計のマニュファクチュール(自社一貫生産)に拍車がかかっていて、いちファンとしてもうれしい限りです。その象徴が2007年1月、スイス・ジュネーブで発表された写真の『デ・ビル  アワービジョン』です。

  このクラシカルかつ、ケースバックとサイドまで360度シースルー仕様の斬新な意匠も魅力のアイテムには、30年ぶりとなったオメガのマニュファクチュール機械式ムーブメントCal.8500、8501が搭載されたのです。


オメガ『デ・ビル アワービジョン』   オメガ『デ・ビル アワービジョン』

  一口にマニュファクチュール機械式ムーブメントといっても、その開発には労力やビジョンなどを含めて莫大なコストがかかります。ほとんどのメーカーが既存ムーブメントをベースとする、脱進機や巻き上げ機構などを用いますが、Cal.8500シリーズはすべてのパーツがオリジナル設計です。ジョージ・ダニエル博士が発明してオメガが1999年に実用化し、ムーブメントの寿命とメンテナンスの間隔を飛躍的に延ばすことに成功した独自のコーアクシャルの原理を基に、メインスプリングほか、新たに202ものパーツが設計されています。より安定した動力を供給するために、ゼンマイを収納する香箱は2つ配置され、60時間のパワーリザーブ(連続駆動)を実現します。巻き上げ効率を高める工夫はローターにあり、真鍮とタングステンを合わせたバイメタル(Cal.8500)で、一方は18金レッドゴールド(Cal.8501)仕様。これを両方向の回転で巻き上げることにより、巻き上げる時間の短縮も図られています。開発には、7年もの歳月がかかっています。

  なおCal.8500シリーズはいずれも、高精度クロノメーターとしてスイスの公的機関C.O.S.Cから認定されています。


OMEGA デ・ビル アワービジョン
オメガ『デ・ビル アワービジョン』   Ref.431.63.42.21.13.001/ブラウンダイヤル。ブラウン・アリゲーターストラップ。OMEGA100%マニュファクチュールCal.8501(ローター、テンプ受けはレッドゴールド)。18Kレッドゴールド・ケース。
157万5000円

オメガ『デ・ビル アワービジョン』   Ref.431.30.41.21.001/ブラックダイヤル。新開発のネジとピンを採用したSSブレス(パテント取得)。OMEGA100%マニュファクチュールCal.8500(ローター、テンプ受けはロジウム仕上げ)。SSケース。
73万5000円


(問)オメガお客様センター

℡03-5952-4400

松田朗 Akira Matsuda

ジャーナリスト まつだ あきら。東京ニュース通信社特派記者。雑誌『TVガイド』、『TVTaro』、『TVBros』などに携わる。1992年より雑誌『Begin』で時計の広告タイアップ記事を、『モノマガジン』、『VOCE』、『POPEYE』、『クールトランス』の時計特集などを。現在『時計Begin』での新連載、『ブルータス』などでの時計特集を準備。正規時計店の広告、タレントを起用するイベントなども手掛ける。