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オーパスワンのライバル「ポートフォリオ」登場
「カリフォルニアワインなんてワインじゃない!」とか「フランスワインだけがワインだ!」と平然とおっしゃるソムリエの先輩やお客様が10数年前にはけっこういました。フランスワインからワインの世界にのめり込んでいくとありがちな事なのです。
私自身はドイツワインの甘口がきっかけでワインにはまり、20代の前半はフランスのボルドーワインにのめりこんでいました。シャトー・マルゴーやシャトー・ラトゥールを飲むことが洋服を買うより重要だった時代。フランスの帰り、購入したオールドヴィンテージのシャトー・ラトゥールを12本どうしても機内に持ち込みたくてチケットをファーストクラスに変えたのは27歳の時。忘れられない思い出は飛行機に乗り込む際の事。搭乗口で木箱入りワインを注意され、チケットの半券を提示すると「失礼致しました。お嬢様こちらへどうぞ」と言われたフランス語が耳元にくすぐったく残っています。
翌年、ニューヨークの帰りには大好きなグルカのバッグに12本のワインを詰め込んでJALに搭乗。マディソンアヴェニューのワイン屋さんに3日間かよった成果です。バッグの中身には微妙な変化がありました。ボルドーワインに混ざってカリフォルニアのオーパスワンが3本入っていたのです。当時の価格は1本$45。現在はオーパスワンのワイナリーで$150ぐらい。日本では現在3万円程度で販売されていますが大人気のワインです。
カリフォルニアワイン
「ポートフォリオ」
ワインを醸造している
ジェヌヴィヴ
さて、今回ご紹介したいワインは超レアなワイン。オーパスワンを飲んだ方にこそお薦めしたいカリフォルニアワインなのです。1998年の初ヴィンテージはわずか80ケースの生産。ジャンセンズ家のガレージで大切に醸造されたワインの名前は・・ポートフォリオ・・。なぜ大注目のワインなのか?ワインを醸造しているフランス人女性ジェヌヴィヴが、以前はオーパスワンのプロダクション・ディレクターを9年間も務めた人だからなのです。畑を持たず、最上級のカベルネ・ソーヴィニヨンをヘンドリーランチヴィンヤードから購入。ここのブロック8のブドウはオーパスワンにも供給されているので比較して飲んでいただくとより楽しいです。 超近代的設備、温度管理されたステンレスタンクで発酵させたオーパスワンと、カナダの漁師が魚の保存に使うプラスティックの容器にドライアイスをぶち込んで温度調節しながらガレージで発酵させたポートフォリオ。現在の年間生産量はわずかに250ケース程度です。どこかで見つけたらお見逃しなく!
Wine Concierge 記事
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女性ソムリエールの草分け、主に中部地区を中心として活動。現在は、数少ない女性シニア・ソムリエールとして活躍。フランスシャンパーニュのシャンパーニュ協会から「シャンパーニュ騎士賞」授与。 現在も毎年、フランスを中心に世界中のワイン畑を回る。ソムリエールとして講演、講師、テレビ、ラジオ、雑誌等の活動を行う。ワイン&フレンチレストラン「サミュゼ・アン・トゥラヴァイヨン」オーナー。‘05年春より“サンヴァンサン・ワインスクール”を主宰。
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