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煌めくキューピッドのシャンパーニュ「アムール・デ・ドゥーツ」


  ブドウのバッジを胸に付けお仕事するようになって17年。仕事がこんなに楽しくて良いのだろうか、とふと思うのです。毎日ワインに囲まれて、素敵なお客様にワインをそそぐ。お客様がグラスを傾けながら笑顔を下されば、ソムリエールは最高に幸せなのです。 密かな楽しみはお客様のイメージに合わせてワインをお選びする事。可憐な女性には白バラの香りが美しいゲヴェルツトラミネール、真っ赤なマニキュアの女性には真紅のボルドー。ボルサリーノのパナマ帽、白いジャケットと日焼けした笑顔の男性にはシシリアのパワフルな赤ワイン。絵的なバランスが理想です。
ある時、とても魅力的なシャンパーニュに出会いました。淡い金色の液体が透明なボトルの中で輝いています。そして瓶内二次発酵によって生まれたきめ細やかな炭酸ガスを閉じ込めているコルク。その頭には金色のキャップがかぶせられ、よく見るとダイヤモンドを手にした天使が微笑んでいます。
    シャンパーニュの名前はアムール・デ・ドゥーツ。1838年創業のシャンパンメゾン、ドゥーツ社が造るスペシャルキュヴェです。アムールは「愛、恋、そして恋人、愛の神・キューピッド」を意味します。心から愛する人にその気持ちを伝える時にこそ相応しいシャンパーニュ。 このシャンパーニュにぴったりのお客様が現れるのを何年間も待っていました。 淑女のため息のように小さな音でコルクを抜き、それを男性に渡します。彼はコルクから金色に光るキャップをはずし、キャップの中に収められていたリボンを手に女性を見つめ、 そして「愛しています」と囁きながら彼女の首にリボンを結んであげるのです。 でも考えてみたらアムール・デ・ドゥーツにソムルエールは不要。 二人っきりでテーブルを囲み、男性がシャンパーニュのコルクを抜いたほうが素敵ですね。
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女性ソムリエールの草分け、主に中部地区を中心として活動。現在は、数少ない女性シニア・ソムリエールとして活躍。フランスシャンパーニュのシャンパーニュ協会から「シャンパーニュ騎士賞」授与。 現在も毎年、フランスを中心に世界中のワイン畑を回る。ソムリエールとして講演、講師、テレビ、ラジオ、雑誌等の活動を行う。ワイン&フレンチレストラン「サミュゼ・アン・トゥラヴァイヨン」オーナー。‘05年春より“サンヴァンサン・ワインスクール”を主宰。