まだまだ寒い日が続きます。先週所用で椿山荘―フォーシーズンズホテルに行きました。

　東京では珍しい広大な庭園には所々に紅梅、白梅が咲き、ピンクの可憐な早咲きの河津桜も数本咲いていました。冬はまだここに居るけれども、春はもうすぐそこまで来ているのですね。

　さて、今月はシングル男子にもうれしい！お取り寄せ。そのまま食べられる手軽でおいしいものを、いくつかご紹介しましょう。

　まずは、東京で大人気のビストロフレンチの雄、OGINOのパテ・ド・カンパーニュ。通常は予約して送ってもらいますが、私はお店まで取りにいきました。実は残念ながらまだお店でお食事をする機会に恵まれていません。

　人気店は、予約をずいぶん前に入れなくてはいけません。あまり前倒しで予約をすると、その日にフレンチをいただきたい気分か体調か、仕事が入ってしまうかわかりません。なので、評判のお店をちょっとのぞいてみたい気分で足を運んだのでした。

　行ったのは土曜日の午前11時過ぎ。店内では、もうシェフの荻野氏をはじめ、若いスタッフ達がカウンター内の厨房で働いています。騒がしくはないのですが、活気があります。なんでしょう、荻野氏をはじめ、おいしいものを作ろうという勢いのある空気を感じます。カウンター席も含めて20席くらいのこじんまりしたお店。いいお店だな、今度こそ予約を取って、食事に来ようと思いました。

　サービスの男子が、地下の貯蔵室からパテを持ってきてくれました。長さ10数センチですが、ごろんとしてずっしりした量感があります。お味は以前にいただいているのでおいしいのはわかっています。重みのある分、おいしさもより感じるパテです。私は、レストランで自家製パテがあれば、大体オーダーしてしまいます。もともとパテ好きですし、パテがおいしければ他のお料理もおいしい、いわばレストランのバロメーターみたいだと思うからです。

　OGINOのパテは、しっかりした肉の旨みを閉じ込めた充実感のあるパテ。これにコルニッション（小さなきゅうりの酸っぱいピクルス）と、粒マスタードを添えてバケットや、パンドカンパーニュのような田舎パンといただく。軽い昼食や夜食にぴったりで、赤ワインにとても合います。もちろん、これをオードブルにして、あとは肉や魚を焼いて、サラダもプラスしたメニューならとてもステキなディナー。寒い日なら、野菜がごろんと入ったポトフなんかもいいですね。友人宅へ招かれたときなど、オードブルは私が、といってこれを手土産にしてもすごく喜ばれます。