巨匠はやっぱりすごい。　ヤコブセン【スワンチェア編】　/FERIC

前回に引き続き、ヤコブセンをご紹介します。

　今回紹介するのは、スワンチェア。ヤコブセン作品の中で有名なエッグチェアもスワンチェアのようにゆったりと座ることができるチェアですが、エッグチェアは日本人にとっては少し大きすぎる気がします。かなり大きめの男性の方ならエッグチェアはお勧めですが、小柄の方は埋もれすぎてしまいますし、日本の空間事情なら、かっこよく使えるのはスワンチェアの方でしょう。

スワンチェア

　コペンハーゲン市内のSASロイヤルホテルの設計の際、1Fロビーのためにデザインしたもので、当時の最新技術を駆使し、1958年にできたものです。すべて曲線でつくられています。当時はとても斬新な形だったのです。

画像提供：フリッツ・ハンセン
http://www.fritzhansen.com/jp

　ホテルのロビーには何度か訪れていますが、一歩入る度に、あらら、椅子がちっちゃく見える。と毎回驚きます。日本の部屋で見ると、とても大きな椅子に感じますから、この椅子がこの空間のためにデザインされたことを思い知らされます。