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テレビでゴルフトーナメントを見るコツ


  テレビも大画面時代になり、映像がきれいでゴルフ場の雄大さも感じられるということで、地上波チャンネルを問わず、専門チャンネルなども含めたゴルフトーナメント中継を楽しみに見ているゴルファーは、とても多くなってきていると思います。

  それぞれに見る楽しみの目的は違うと思いますが、ほとんどの場合は、試合の流れや勝負の行方を楽しむ場合と、選手の技術を参考にしようとする場合とに分かれるのではないでしょうか。

  私も海外出張に行った時などは特にホテルのスポーツ専門チャンネルなどで、世界のツアーを男女、シニアを問わずじっくりと見る機会に恵まれます。その時は、外国語の解説なので殆ど理解できていないことや、余分な会話が少なく静かにプレーを映してくれているということもあって、とても落ち着いてテレビ中継を見ている自分がそこにいることに気がつきます。

  普段、自分自身が日本のゴルフ中継でテレビ解説やレポーターをしているからこそ感じるものかもしれませんが、やはり、ゴルフ中継を試合の緊迫感や選手の気持ちの動きを理解しながら楽しむためには、トーナメント観戦に行った時に間近で選手のプレーを感じているのと同じように、プレーの生音を聞きながら最小限の解説でライブ中継を長時間じっくりと見ることが一番だと思います。

  だからといって、テレビの音量を絞ってしまうと、プレーやギャラリー、コースの自然な音も一緒に消えてしまうので味気なくなってしまいます。これからのテレビ時代は、見る側の希望で、解説の種類を選べたり、コースの会場の音だけを選別して見られるようなシステムができればいいと思っています。ゴルフ中継にもっと興味が持てるようになるだけではなく、解説などによる先入観なしにテレビを見ることができる一般ゴルファーは、ゴルフをもっと想像したり、予測したりして頭を使って見るようになります。そうすればゴルフというゲームをより理解できるようになり、自然にゴルフマネジメントが上手くなったり、スイングのイメージも自らの身体で感じられて良くなったりしていくような気がします。

  また、選手の技術を参考にするには、雑誌などの連続写真よりも、動画が一番ですから、是非、ゴルフ中継の映像を録画して参考にしてみてください。もちろんレッスン番組もとても参考になりますが、逆にレッスンのための意図する表現が強調された映像を見てしまうと、誤解が生まれてしまう危険性があります。しかし、真剣勝負の中で引き出されるプロの技術は、理由なくとても光るものがあり、時には鳥肌が立つような場面さえあります。その研ぎ澄まされた技術でドライバーからパッティングまで、状況に応じていろいろなパフォーマンスをしてくれる中で、そのリアルな動きや身体が動くリズムやテンポを視覚映像で目の当たりに感じ取ってください。イメージができてきたら、そのスイングやアプローチ、パッティングなどの映像を普通再生して見ながら同じ動きをして真似てみると、皆さん自身に正しく動く自分の感覚がきっと芽生えてくるはずです。その自分自身で感じた自分のやり方を大切にして練習を積み重ねていくことこそ、上達の最大の近道といえると思います。