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スコアメイクの要はウェッジ


  ゴルフをはじめて、まず100を切ることを目指し、そしてその目標が達成できると、また次へとスコアメイクの欲はどんどん先へ進んでいくのではないでしょうか。その壁を突き破る大きな要因となるのがショートゲームです。グリーン回りを含めた100ヤード以内の技術が向上し自信が持てれば、スコアは格段にアップするのです。



  ショートゲームは、単に打ち方の技術だけではなく、自分のフィーリングが大きく影響するだけに、その道具選びも機能や見た目のみならず、自分のプレーの用途にぴったり合うものを探し出すことが重要なポイントとなってきます。

  最近は、アイアンセットは同じメーカーでもアプローチウェッジとサンドウェッジは違うメーカーの自分好みのものを選ぶのが、プロ、アマ問わず主流となっているようです。それだけフィーリングに訴える比重が大きいということだと思いますが、ではどのようにして自分に合うウェッジを探せば良いのでしょうか。

  それには、まず、それぞれのプレースタイルに合わせたセッティングで選んでみると、より効果的なスコアメイクを可能にするウェッジに出会えるのではないかと思います。そして、次に優先的に考慮しなければならない要素は、シャフト選びと全体の重さと長さ、バランスなのです。

  プレースタイルを考えた時に、ウェッジ類のフルショットを多用してプレーをするタイプの人は、使っている他の番手のアイアンセットのシャフトのまま、セットの流れに合わせて長さや重さ、バランスを揃えると、しっかりと振り切って他の番手同様のフルスイングがしやすいので、単純にアイアンセットと同じブランドで同じシャフトのものを使うようにしてみるのが一番良いと思います。

  逆に、ウェッジ類のフルショットは絶対せずに、コントロールショットやアプローチのみに使用すると決めてプレーするのであれば、使っているアイアンセットよりも重いスペックのウェッジで(スチールシャフトにすることなどで、今よりシャフトを重くしてクラブの総重量を重くする)、あわてないテンポでデリケートなアプローチができるようにセッティングすると良いと思います。

  そのウェッジに加えて、スコアの25%を占めるショートゲームの使用頻度を考えると、プレー中にフェアウェイウッドなどを使う回数よりもグリーン回りやバンカーでウェッジを使うほうがはるかに多いわけですから、フェアウェイウッドなどを一本抜いても、メインのウェッジとは別に、たとえロフトが同じでもバンカー専用やグリーン回り専用のウェッジを余分に入れたほうがスコアメイクに役立つはずです。

  何の疑いもなく、画一的な14本のセットにしてしまうのではなく、使わないクラブはバッグから取り出し、使う回数が多いショットやアプローチに対応できるクラブは、重なっていても増やすようにした方が、スコアメイクが合理的に行えます。猫の手も借りたい忙しい部署には人材を増やす人間社会と同じような感じではないでしょうか。



  また、アイアンセットの流れから見たウェッジ選びのコツは、使っているアイアンのオフセットの度合いと、ヘッド形状、フェース面積の大きさが共通しているウェッジを選ぶことがポイントです。

  他のメーカーのスペシャルウェッジを自分の好みで選んでも良いのですが、その時は、特にフェース面の大きさのイメージは影響しやすいので注意してください。

  また、ポケットキャビティや中空などの構造でシンプルに飛ばして、やさしく使えるアイアンの人は、ウェッジも同じ構造の方がいいですし、それだけではなくヘッドの素材(軟鉄やステンレス、チタンなど)もアイアンに合わせた方が、打感や球筋が一致するのでシンプルに使えてプレーのリズムをつかむことができます。

  どうしても、やさしいアイアンに、いろいろな球筋が自在に打てるようなスペシャルウェッジを組み込んでみたいという人は、アイアンショットとアプローチの打ち方のバランスやボールタッチのフィーリング、スピン量などに違いが出てくるのを理解して意識的に攻め方を変えていくことが良いプレーの流れを作っていくポイントになると思います。