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  2008年2月22日から24日まで、毎年恒例のジャパンゴルフフェアが開催され、私もレッスン会やイベントで参加させていただきました。

  そして注目は、いよいよ今年からドライバーの高反発規制が適用された事です。その規制に合わせて、各メーカーは驚くべき技術革新によって、今までの高反発ドライバーよりも優れた適合モデルを勢揃いさせていました。

  ルール改正の度に、クラブへの規制は多くなってきています。ドライバーにおいては、既に長さは48インチまで、ヘッド体積は460CCまでと規制されています。それに加えてフェースの高反発が規制されたのです。この先、ヘッドの慣性モーメントの規制も予想されますが、メーカーはその規制範囲の中で、工夫を凝らして「もっと遠くへ、より正確に」を追求し続けているのです。

  各メーカーの新商品のラインアップを見ると、申し合わせたかのように規制限度いっぱいの460CCモデルがずらりと並んでいて、その形もいろいろでとても新鮮でした。それにセットされるシャフトはより軽く強く高性能になっていて、長さも長尺の傾向が強くなってきています。

  今までに雑誌の特集やメーカーの開発のサポートなどで殆どの新商品を試打してきましたが、シャフトの進化は目覚ましく、その性能に合わせてセッティングしてみると、軽いシャフトや長尺クラブはヘッドスピードが自然に速くなるだけではなく、ナイスショットの確率も高くなるようになってきています。

  ヘッド体積も限界の大きさながら、メーカーごとに素材や構造を工夫したり、重心位置をコントロールしたりして、デザインや打感、音質などにおいて個々に特徴を出してきていましたが、ボールを弾く性能においては、ミスヒットしても飛距離や方向性の誤差が少ないように、どのメーカーも同じ努力をしていて、それは目を見張るものがありました。



  プロのような高いミート率ではなく、トウ側やヒール側にずれて当たることが多いアマチュアでも、真芯に当たった時と同じような結果を引き出してくれるわけです。なぜなら、ヘッド体積が大きくなり、ヘッドの慣性モーメントが増大したことで、ミスヒットしたとしてもフェースの向きが狂わずに、ボールが曲がらなくなっていますし、フェース構造によって芯の周りの部分でも芯とほぼ同様の反発力が得られているため、飛距離も殆ど変わらなくなっているからです。ただ、ここまでヘッド体積が大きくなったドライバーは、ヘッドの小さいフェアウェイウッドなどと同じシャフト重量でセッティングしてしまうと、クラブの慣性や空気抵抗などの影響なのか、スイングが振り遅れ気味になってしまうというのが私の実感です。他のクラブと比較して、ここまでドライバーが別物と言ってよいほど特別な形や構造に進化してきている現状を考えると、ドライバーのみ、シャフトはより軽く硬いほうが良いように思えます。

※ドライバー選びのポイントを整理してみると
1.ヘッド体積460CCの効果は絶大
2.長尺タイプで軽いシャフトにすれば、ヘッドスピードは速くなる
3.フェアウェイウッドよりも10グラム前後は軽く硬めのシャフトを選ぶ(460CCで45インチ以上の場合)
4.重心距離は他のウッドやアイアンセットに近いものが良い
5.重心深度で打ち出し角度が変わるので適正打ち出し角度になるロフトを見つける
6.重心角でボールの捕まり方が変わるのでフェースの向きだけでは判断できない
7.低重心の度合いでスピン量が変わるので適正スピン量に合わせてロフトを選ぶ
8.各メーカーの純正シャフトのクラブの完成度は非常に高い

などなど・・・・その他にもさまざまな要素がありますが、最低限この8項目をチェックして選択肢を絞り、あとは好みに応じて自分のフィーリングなどを加味していけば、きっと最適なドライバーにめぐり合うことができるはずです。