最後に忙しい年末だからこそ、おいしいもので元気になりたい日や、朝からおせちとおとそでお腹がちょっと重い、という日のお正月の晩ごはんにぴったりな大阪発の「うどん寄せ鍋」をご紹介しましょう。

　この道頓堀「今井」のうどん寄せ鍋は、二段重に具がぎっしり。穴子、鶏肉、エビ、帆立、イワシのつみれなどのほか、ゆばや生麩、野菜各種がたっぷり入っています。おだしは、北海道黒口浜の天然昆布と、熊本県牛深のさば節、うるめ節が原料。上品だけれどコクと旨みのあるおだしで具を煮て、モチモチしたうどんを入れて熱々をもみじおろし、青ネギの小口切り、すだちを絞ってふうふう言いながらいただく。

　様々な具やおうどんをおいしいおだしで次々にいただくので、おしまいのころは、おだしの味がどんどん変わってきて最後までおいしいのです。

　このおだしを楽しむために、お腹がいっぱいなのに、さらにお餅を追加して入れていただくこともあるくらい！ この楽しみがあるから、寒い冬も心うれしい、と思えるご馳走鍋。生ものなので、届いたその日にいただけるように頼みましょう。

　お腹がすいたときにちょっとした食べもので空腹をおさめることを、昔の人は「虫養い」という風雅な言葉で表現しました。年末年始の「虫養い」いかがでしょうか……ぜひ召し上がってみてください。

　元気がいちばん！ そのために、おいしいものを楽しくいただくことを大切にしましょう。

　みなさま、よいお年をお迎えください。