ロールス・ロイス・モーター・カーズは、一切の制約なしに発揮されたクリエイティビティとエンジニアリング、そして、世界最高の車を作るという情熱を誇る。ファントムとゴースト、これら頂点をなす2つのラインの各モデルは、それぞれ独自の個性を持ちつつも、ロールス・ロイスに期待される力強い存在感を共有している。
半世紀以上に及ぶ作陶への探求から生まれた「厚成紅(こうせいあか)」という、鮮やかな赤色(クリムゾン)を発色する独自の釉薬(ゆうやく)を使った本展覧会のための新作約20点を、100年以上の歴史を代表するロールス・ロイス・モーター・カーズの横浜ショールームで、モノへのこだわりと、幅広い分野の人々との交流のなかで作り上げてきた陶芸家としてのライフスタイルを紹介した。
本展覧会では、慌ただしい現代社会において、とかく見失いがちな「くつろぎ」の時間を持つことで生まれる、心の豊かさを感じられるように構成。辻 厚成の陶芸の耽美とロールス・ロイス・モーター・カーズの世界を中心に、身近なモノたちが持つ、ヒトを癒す力と深い文化性を、訪れるものに魅惑的に紹介していた。
Text:Takamasa Wada