1909年、フランスはアルザス州にて、エットーレ・ブガッティにより設立されたブガッティ(Bugatti)社は昨年、設立100周年を迎えている。1900年代に当時の最高の技術を持って作られた「Type35」はヨーロッパのグランプリレースにおいて10年間に2000勝という圧倒的な勝利を収めた。その伝説のメーカーは紆余曲折しながらも、その伝統と歴史を継承し続け、現在はフォルクスワーゲン傘下で、究極のスーパー・スポーツカーを作り続けている。その象徴的なモデルが「ヴェイロン」であり、近年、その世界最高の技術を持って、「市販車世界最高速」をかけて世界の車メーカーと凌ぎをけずっていた。
ブガッティ・ヴェイロン 16.4は2005年の東京モーターショーでデビュー。8.0リットルW16気筒エンジンに4つのターボを装着し、最大出力1001ps、最大トルク127.5kgmを発生させ、2005年にすでに最高速400kmを超えるモンスターマシンとなった。(当時の世界最高速)「16.4 スーパースポーツ」は大容量ターボチャージャーや大型インタークーラーなどにより、最大出力を1200ps、最大トルクを153kgmまで引き上げ、足回りは、スプリングやスタビライザーをさらに強化したモデルだ。
ボディ全体的がカーボンの地肌を見せるクリアラッカー塗装も用意される。「ワールド・レコード・エディション」と名づけられたこの市販モデルは、カーボンとオレンジのツートーン塗装になる最初の5台を販売。このモデルについては既にオーナーが決まっている。
Text:Takamasa Wada