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芝の攻略こそゴルフの醍醐味


  一方、USPGAツアーでは、シーズン初めから温暖な場所を選んで行なわれるために、その時期のコースはバミューダ系の芝が多くなります。ですから、そこで成功するためには、まず数十種類あるバミューダ系の芝の特徴をつかんで攻略しなければなりません。また、ヨーロッパに行けば、それ以上に違った、経験したことのない種類のグリーンがあり、名門セントアンドリュース・オールドコースなどは芝目がきつく、根が薄い芝で、表面は硬くクラブが弾かれてしまいます。全英オープンなどで選手がウェッジを使わずにパターで転がしているのをみると納得させられます。

  丸山茂樹選手などに聞くと、長年USPGAで戦ってきただけに日本に帰ってきてから高麗芝や野芝に対応するのが思ったよりも大変だと言っていました。

  ですから、海外のメジャーにその時だけスポット参戦してみている日本人選手が、コース攻略に苦労してなかなか成績が出せないのは当たり前のような気がします。



  このように、世界各地のゴルフコースを訪れて気づくことは、そこの地方に自然に生息していた芝の種類でコースが成り立っているということです。ティーグランドからグリーンまでほぼ同じ種類の芝で作られている中で、刈り高や目土の具合、肥料によってコントロールされているだけなのです。 ですから、ベントグリーンなどを化学肥料や薬品づけにして無理やり管理している日本では考えられないことですが、世界のゴルフ場の中には、国定公園や動物保護区などの自然環境の中に存在しているものが数多くあるのです。

  本来、日本の国土も北海道から沖縄まで南北に長い地形をしているわけですから、今まで以上に、その土地それぞれの気候や季節が感じられる自然な芝でゴルフ場が作られるようになると、国内でもいろいろな地域でプレーがしたくなるでしょうし、そのプレーの内容も訪れた地域の芝のコースを何とか攻略しようと工夫するようになると思います。そうすれば、ゴルフ本来の醍醐味をもっと味わうことができるようになるのではないでしょうか。

 

 

 

 

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