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 そんなランズエンドから新しいブランドが出るのだ。コンセプトには、ブランド名にも採用されている「CANVAS」についてこう書かれている。

 

 「CANVAS それはキャンバス地……真っ白なキャンバスにさまざまな色と想いを描きましょう」

 

 

何故か、アメリカが元気だ!

 

 

 画像ヨットマンであり創業者であったゲリー・コマーは、スポーツウエアが本来持っている“丈夫”で“着やすい”オーセンティックなリアルファッションをベースにランズエンドの服をデザインした。それをさらに新しくモダンなラインに進化させたのが、「ランズエンド キャンバス」だ。これまでのランズエンドには見られないほど、ファッション性を意識している。サイズも非常にコンパクト。明らかに新しい世代をもターゲットにしている。実際商品を見せてもらうと、日本でもすぐに人気が出そうなものばかり。特にウィメンズはサイズバランスもよく、若い女性にウケそうな感じ。だが、年齢ターゲットは特別設けていないと聞く。それこそアメリカンカジュアルの真髄。キャンバスの名前の通り、着る人によって表情も変わってくるに違いない。「CANVAS」のネーミングにある通りで、これから大きいに期待できるブランドといえる。すでにアメリカではネットで販売を開始、日本ではカタログ形式でこの春から販売される。

 

 一昨年から始まったこのコーナーも実は私が担当するのはこれが最後となった。とある人を取材したときに「編集者たるもの、人と同じモノを見ていてはダメ」と教わり、ポール・スミスからは「どんなものでも見方によってモノは新しく見える」と言われた。元々天の邪鬼的な性格もあり、そういった助言を私も編集者人生の身上としてきた。どこにでもある最新の情報ならば、誰でも取り上げることができるが、ここでしか読めない情報、ファッション=洋服を作っている人たちの熱い気持ちをできるだけ正確に伝えるよう努めてきたつもりだ。またどこかで、いつか皆さんにお会いできることを期待しつつ、今回はペンを、いやキーボードの手を置くことにする。では、またどこかで会いましょう。

 

 

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