そして最後に、「マッカリーナ」は深田久弥の「日本百名山」にも取り上げられた羊蹄山の山麓の高原にあるレストラン。え? ホテルの話じゃないの? とお思いかもしれませんが、この客席数60のレストランには、4室だけのホテル棟をひそかに隠し持っているのです。
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レストランもホテルも、不世出のグラフィックデザイナーであった故・田中一光氏がアートディレクションを手がけたもの。それだけに、いずれもがシンプルで繊細な美意識を感じさせる空間です。例えばテーブルを飾るささやかな野の花、また例えばエントランスを彩る落ち着いたリース……。
ゲストに供される繊細なフレンチも、羊蹄山麓の風景を投影するように考えられたものなのだといいます。つまりここには、北海道でも最も美しい山の面影が、そしてそれを愛する人々の想いが、確かに息づいているのです。だから美しい。
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ホテル棟のサロンの窓からは、雪に白く染まった羊蹄山。ゲストルームの冷蔵庫を開けると、そこには羊蹄山の湧き水が、そっと置かれてありました。
こうして“雪に閉じ込められるためのホテル”を見てきました。
ただ、「北海道は冬が、実はいちばん美しい」とは言っても、観光的にオフシーズンであることは確かなのです。私が好きな小さなホテルも、冬には休館になってしまうところが少なくありません。「オーベルジュ コムニ」も「お宿かげやま」も。そうそう「鴟のねじろ」も、先日ホームページをチェックしたら「休館中」って書いてあったっけ……。
それだけに、冬も迎え入れてくれるホテルは貴重だと思います。ただ、行かれる場合は、運転には気をつけてくださいね。極力、ホテルの送迎を利用したほうがいい。私の場合は、一昨年(2007年)でしたか、雪の「ヘイゼル・グラウス・マナー」に行こうと女満別空港からレンタカーを走らせていたら、美幌峠付近でスリップして、ちょっとだけ怖い思いをしました。後でホテルの方にうかがったら、いちばんホテルに近いのは中標津空港だし、冬の間は峠道が途中にある女満別を使うくらいなら、平坦な道が続く釧路空港を利用したほうが得策らしいです。あらかじめ現地の情報を、ホテルの方にうかがうのがいいと思います。
■HAZEL GROUSE MANOR(ヘイゼル・グラウス・マナー) 川上郡標茶町虹別原野65線116番地1 Tel:015-488-3888 http://www.hazelgrouse.com 1泊朝食つき1室(2名利用時)\26,250~ |
■CHIMIKEPP HOTEL(チミケップホテル) 網走郡津別町字沼沢204 Tel:0152-77-2121 http://www.chimikepp.co.jp 1泊2食つき1名\15,750~ |
■MACCARINA(マッカリーナ) 虻田郡真狩村緑岡172-3 Tel:0136-48-2100 http://www.maccarina.co.jp 1泊2食つき1室(2名利用時)\36,750~ |