低迷する株式市場を尻目に、今、投資家の間ではコモディティ(商品先物取引)が人気になっている。石油やガスなどのエネルギーや金・銀・プラチナなどの貴金属、小麦・大豆・とうもろこしなどの穀物などが代表的なもの。「先物取引」というと過去、莫大な損益による事件など「ハイリスク商品」というイメージを持っている人が多いだろうが、最近では小額でも取引することが可能なETF(上場投信)としてもコモディティ商品が登場するようになり、個人投資家にとっても身近な存在になっている。そんな中、すでに取引を行なっている人から勉強中の人、興味を持っている人が集まるオフ会が、六本木交差点すぐ近くにある、投資家の集まる金融エンターテイメントカフェにて1月27日に開催された。
今回6回目となる「コモディティ・サミット」だが、会場にスタート30分前に到着すると、すでに多くの参加者が席についていて、ほぼ満席の状態。ゲストも入れると、50名の定員はオーバーしているようで、参加者の熱気と関心の高さが伝わってくる。参加者は20代から30代の若手投資家と思しき方々を中心に、投資関連企業のゲストなども数名参加していたのだが、非常にオープンな雰囲気。参加費も2000円で特に参加条件もないので、投資に関心を持っている人ならさほど知識のない人でも、気軽に楽しめる内容であった。開会の挨拶もそこそこに、まずは白金の午後7時半の価格を当てるクイズからスタートした。
その後、ゴム市場など、注目の商品に関するゲストの市況解説やNYSE(ニューヨーク証券取引所駐日代表などによる挨拶などがあり、ETFの解説などの勉強会的な時間も設けられていた。数年前から続いている、金価格の上昇は耳にしたことがあるとは思うが、現在はハイブリッド車や携帯電話などに使われている、希少金属(レアメタル)の需要拡大などによって、今や新興国の様々な資源(商品)によって世界経済が大きく動く時代。手付かずの資源国アフリカには中国やアラブ諸国が資源確保、農地(食料)確保のために莫大な投資を始めている。資源の少ない日本は海外投資の分野で非常に立ち遅れているのが現実。個人の投資先としても、新興国の動向に注目し、小額からの投資も可能な新しい商品取引にトライアルしてみるのはいかがだろうか。