3年ほど前に同社の保有する「セブンシーズ・マリナー」に取材で乗船することが出来た。短い期間ではあったが「オール・イン・クルーシブ」と呼ばれる、サービスの全てがクルーズ代金に含まれているという贅沢を味わうことが出来た。今回横浜に寄航した「セブンシーズ・ナビゲーター」は同社の上級客船の中でもやや小ぶりであるものの、乗客定員を490人と少なく抑え、サービスする乗組員も340人と、対乗客数(ツインベース)で1対0.9ほどと特筆すべき高水準を確保。きめ細かいサービスが受けられるという。
大型客船同様の施設を持ち、館内施設はゆったりと作られている。全客室がオールスイート・タイプであり、最低でも28㎡という広さはカジュアル船の船室の2倍近くもある。2009年には改装が行われ、ビュッフェ&地中海料理の「ラ・ベランダ」とステーキレストラン「プライム7」が新設された。アメリカの著名なスパ・リゾート「キャニオン・ランチ」監修のスパやヘルスクラブなどの施設も充実し、カテゴリーC以上の客室には、乗船客の様々な個人的な要望に応える「バトラー(執事)サービス」も付いている。
今回の寄港は104日間に及ぶ「グランド・アジア・パシフィッククルーズ」の第二区間にあたり、アラスカのスワードから日本国内の函館、仙台に立ち寄り、名古屋、神戸から中国の天津に向かう途中の停泊であった。この先この船はバンコクからシドニー、オークランド、サンフランシスコ、メキシコ、コロンビアなどへと年末にかけて回っていくのだ。
Photo&Text:Takamasa Wada