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ブリヂストン美術館テーマ展示「安井曾太郎の肖像画」
09 10/14 UP

ブリヂストン美術館 テーマ展示「安井曾太郎の肖像画」

色彩豊かな安井曾太郎の肖像画に、日本の「洋画」の発展をみる

  東京・京橋のブリヂストン美術館にて、2009年10月31日(土)~2010年1月17日(日)の期間中、テーマ展示「安井曾太郎の肖像画」が開催される。

 

  この展覧会は、大正~昭和期にかけて活躍した京都出身の画家・安井曾太郎(やすい そうたろう、1888—1955)の肖像画を中心に、彼の創作活動を追うもの。

 

ブリヂストン美術館 テーマ展示「安井曾太郎の肖像画」

  安井は若くして7年間をパリで過ごし、ミレー、ピサロ、ルノワール、そしてセザンヌら、ほぼ同時代のフランス美術に大きな影響を受け、彼独自のリアリズムの根幹を確立。しかし帰国後は、日仏の風土、気候、光線の違いにとまどい、創作が思うようにならない模索の時期を迎えてしまう。ようやく低迷を脱したのは、1929年、41歳のときに発表された《座像》(個人蔵)がきっかけであり、その明確な輪郭と艶麗・芳醇な色彩に彩られた女性像は、新たな「安井様式」の誕生を示すものとなった。

 

  その後の安井は、肖像画の名手という評価もあたえられ、教育者、研究者、政財界人など様々な人物を描いてゆく。丹念な写生を出発点としながらも、リアリズムとデフォルマシオン(デフォルメ)のぎりぎりの均衡から生み出される“モデルの個性”を大切にした安井の肖像画には、彼の芸術の真価を見ることができるだろう。

 

  会場では、安井が制作した肖像画の重要作と、その習作素描があわせて展示される。安井の造形プロセスや、モデルとの交流が及ぼした影響などを垣間見ることができる、興味深い内容となるだろう。

 

 

ブリヂストン美術館 テーマ展示「安井曾太郎の肖像画」

 

 

― テーマ展示「安井曾太郎の肖像画」 開催概要 ―

ブリヂストン美術館 テーマ展示「安井曾太郎の肖像画」

(同時開催:コレクション展示—印象派から抽象絵画まで)

会期:2009年10月31日(土)~2010年1月17日(日)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、12月29日~1月1日
開館時間:火—土|10:00-20:00 / 日・祝・1/2|10:00-18:00 ※入館は閉館の30分前まで
入場料(税込):
一般800円(600円)シニア600円(500円)学生500円(400円)
◎中学生以下無料
※( )内は15名様以上の団体料金 ※上記料金にて、通常のコレクション展示も観覧可能。

会場:ブリヂストン美術館
〒104-0031 東京都中央区京橋1-10-1
http://www.bridgestone-museum.gr.jp

アクセス:
JR東京駅(八重洲中央口)から徒歩5分
東京メトロ銀座線・京橋駅(6番出口)から徒歩5分
東京メトロ銀座線/東西線、都営浅草線・日本橋駅(B1出口)から徒歩5分

■関連イベント
□土曜講座「肖像画の世界」(全5回)
時間:14:00-16:00 会場:ブリヂストン美術館ホール 聴講料:各400円
定員:130名(先着順)
11月21日 「“画家の画家”ベラスケスと肖像芸術の神髄」 大高保二郞 氏(早稲田大学教授)
11月28日 「伝源頼朝像から考える中世日本の肖像画」 米倉迪夫 氏(上智大学教授)
12月 5日 「肖像画家ルノワール」 島田紀夫(ブリヂストン美術館館長)
12月12日 「レンブラントの肖像画」 高橋達史 氏(青山学院大学教授)
12月19日 「肖像画家の名手・安井曾太郎—その名声と作品」 貝塚健(ブリヂストン美術館学芸員)
※ 聴講券は美術館チケット窓口にて販売。
※ 講演内容の変更・中止の可能性があります。

□ギャラリートーク:ブリヂストン美術館の学芸員による展示作品解説。
日時:毎週水曜日・金曜日 15:00-16:00 会場:展示室
※ 担当者によりコレクション展示の内容で行う場合があります。

 

【問い合わせ先】
ブリヂストン美術館
東京都中央区京橋1-10-1
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)