東京・六本木ミッドタウン敷地内の21_21 DESIGN SIGHT(トゥーワン・トゥーワン デザインサイト)にて、2009年5月29日(金)~8月30日(日)の期間中、山中俊治ディレクション「骨」展が開催される。これまでにも、同会場では、「水」や「チョコレート」などの身近な題材を、デザインの視点から掘り下げる斬新な企画展が行われてきた。
今回のテーマは「骨」。生物の骨がもつ独特の美しさに数十億年の進化の歴史が潜んでいるように、人の手による工業製品の骨格に込められた意味と美に注目した、ユニークな内容となっている。本展のディレクターに迎えられたのは、工業デザインの分野で活躍する山中俊治氏。Suicaのタッチパネルなどを手がけたことでも知られる、プロダクトデザイナーである。
このたび、山中氏のディレクションのもと会場に集められたのは、生物や工業製品の「骨」の数々と国や世代、分野の異なる計12組の作家が「骨」と向き合い、着想を得た作品群。車やオーディオなどの、様々な既存の工業製品から取り出された骨格にエンジニアの工夫の積み重ねを発見する一方で、デジタル技術を駆使した作品に仮想の骨格を感じるといったように、「骨」という観点から我々の日常と未来を見つめなおす、刺激ある機会となるだろう。