ご存知の方も多いだろうが、ス・ミズーラとはイタリア語で「あなたのサイズに合わせて」という意味があり、クラシックなスタイルをベースに自分に合わせて誂えることができるパターンオーダーのシステムである。中でもゼニアのス・ミズーラはその最高峰に位置している。言うなれば、既製服が本来兼ね備えている美しさはそのままに、一人ひとりのシルエットやフィット感など、個性を表現することができるオーダーメイドだ。
1910年に創業以来、継続して培われてきたファブリックの研究と開発によって、素材が持つ特性にあったデザインや縫製を施すことの出来るノウハウと熟練された既製服作りの技術を蓄えてきた。
その最大の魅力である柔らかなファブリック生産工程においては、原毛の買い付けから生産、販売に至るまで、全ての工程を自社で一貫して行う「垂直統合システム」を採用しているという。また、そのこだわりは最高の原毛を安定的に供給する為のサポートにも及ぶ。各種トロフィー制度を設けることで、毎年素材毎に、最高レベルの品質を実現したブリーダーに対してトロフィーを授与し、その原毛を独占的に買い付ける仕組みを作り上げている。だからこそゼニアのファブリックは多くのブランドに愛され、世界中のテーラーに並べられている。
これらの徹底したこだわりが目指すもの。それはただ一つ、「最高の着心地」の実現だ。およそ一世紀にもわたる伝統の積み重ねが、袖を通したときに人々を感動させるスーツを作り上げている。
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