1906年、パリのヴァンドーム広場に創業したヴァン クリーフ&アーペル。ダイヤ研磨を専門としたクリーフ家のアルフレッド・ヴァン クリーフと、その妻の兄で宝石商アーペル家のシャルル・アーペルによって設立された。以来、独創的で魅惑的なジュエリーを数多く生み出し、世界でも指おりのトップジュエラーとして、多くの女性のため息を誘っている。
今秋からスタートする「ザ スピリット オブ ビューティー展~時空を超える美の真髄」は、ヴァン クリーフ&アーペルの歴史を紐解く大規模な展覧会である。世界に先駆けて行われる今回の展示会。開催が発表されてからというもの、話題を呼んでいるが、今回はその内容を少しだけご紹介しよう。
六本木ヒルズ森タワー52階の森アーツギャラリーセンターにて、2009年10月31日(土)~2010年1月17日(日)まで催される同展は、ロンドンの「ドーチェスターホテル」やアラン・デュカス氏のレストランデザインなどの建築デザインをはじめ、カッシーナ、アレッシィなどの一流ブランドとのコラボレーションなど、インテリアデザイン、工業デザインの分野でも活躍するパトリック・ジュアン氏が手掛けたことでも注目を集めている。会場内は4つのテーマに分けられ、それぞれにはヴァン クリーフ&アーペルの真髄とストーリーが存在し“散策”ができる空間である。
第1ステージのテーマは、ヴァン クリーフ&アーペルのさまざまモチーフの中で見られる「自然のスピリット」。同ブランドが誇る独自の技術で、貴石の下にツメを隠す「ミステリー・セッティング」のルビーでできた6輪のブーケクリップ(1937年)をはじめ、儚い自然の創造物の美しさを閉じ込めたジュエリーが集結する空間だ。
そして、続く第2ステージは、ふたつのテーマ「エレガンスのスピリット」と「冒険のスピリット」が描かれたスペース。「エレガンス」はジュエリーや金属で、まるでレースや刺繍のようなしなやかさを表現した、クチュールのさまざまなシーズンを展示。「冒険のスピリット」はペルシャや日本、インドといったオリエント文化からインスパイアされ生まれたジュエリーやオブジェが多数公開される。
最後の第3ステージ「インカーネーション(化身)」では、グレース王妃が身につけたティアラ、ジャッキー・ケネディが所有していたイエローゴールドのブレスレットなど、レッドカーペットで多くのセレブリティたちを輝かせた作品が世界中から集められ、目の前で鑑賞できる。
以上のように、今回の「ザ スピリット オブ ビューティー展~時空を超える美の真髄」では、ヴァン クリーフ&アーペルのこれまでの歴史をたどるとともに、その世界観に陶酔できるまたとない機会。世界に先駆けて日本で最初に開催されるというのも、他国のファンの羨望のまなざしを集めることだろう。
会期:2009年10月31日(土)~2010年1月17日(日)会期中無休
ハローダイヤル:03-5777-8600